カンボジア政府公認:日本語観光ガイド・コサル

バンテアイスレイ遺跡の女神ラクシュミー

皆さんは、カンボジアの繊細なレリーフを見たことがありますか?シェムリアップから車で約1時間の地点にある「バンテアイスレイ遺跡」の門や壁面には、ヒンドゥー教の神話に基づいた繊細な彫刻が見られます。今回はその中の一つをご紹介します。

聖水を浴びる女神ラクシュミー

ラクシュミーとは?

ラクシュミーは、豊穣幸運を司るヒンドゥー教の女神であり、ヴィシュヌ神の妻としても知られています。彼女は富や繁栄を象徴し、人々にとって非常に崇拝される存在です。ラクシュミーは蓮の花とともに描かれることが多く、「清浄さ」と「再生」の意味も持ちます。

象と聖水のモチーフ

ラクシュミーが左右から2頭の象に聖水をかけられている姿は、ヒンドゥー教美術において象徴的なシーンであり、次の意味を持ちます:

聖なる浄化
象がラクシュミーに聖水を注ぐ姿は、女神が純粋で神聖な存在であることを示しています。聖水は、幸運や繁栄が降り注ぐことの象徴です。

豊穣と恵み
象は力強さや大地の恵みを象徴し、ラクシュミーに聖水を浴びせる姿は、自然の豊かさや祝福が人々にもたらされることを意味しています。

繁栄と祝福
このシーンは、「ラクシュミーの祝福がある場所には必ず繁栄と幸運が訪れる」という信仰を表現しています。寺院に訪れる者への祝福の願いも込められていると考えられています。


バンテアイスレイ遺跡の鑑賞は、以下のツアーが便利です。

1日ツアー 1D-SR02